
赤ちゃんの頭の形が「後頭部が左右対称でない」「絶壁になっている」など、気になっている保護者の方は少なくありません。特に東京では、情報が多くどこに相談すべきか迷ってしまうことも。
この記事では、赤ちゃんの頭の形に関する基本情報から、医療機関に相談するタイミング、ヘルメット治療について詳しく解説します。
なぜ赤ちゃんの頭の形がゆがむの?
頭の形がゆがむ原因
赤ちゃんの頭の形がゆがむ原因は大きく分けて2つあります。
- 頭が床から影響を受けてゆがむ(位置的頭蓋変形)
- 病気が隠れている(頭蓋骨縫合早期癒合症)
位置的頭蓋変形

赤ちゃんの頭の形がゆがんでいると相談される場合、多くは位置的頭蓋変形です。赤ちゃんの頭の骨はとても柔らかく、生まれてからしばらくは骨と骨の隙間が空いている状態です。そのため、寝る姿勢や向きぐせによって頭の形が変わってしまうことがあります。
髪の毛の寝癖のようなイメージで捉えていただくとわかりやすいと思います。
頭蓋骨縫合早期癒合症

もう一つの原因は頭蓋骨縫合早期癒合症。
赤ちゃんの頭蓋骨はいくつかのパーツにわかれており、隙間があるのが正常です。しかし、頭蓋骨縫合早期癒合症ではその隙間がくっついてしまい、均等に頭蓋骨が成長できないため頭の形にゆがみが生じます。頻度はまれな疾患ですが、頭蓋骨縫合早期癒合症の場合は手術が必要となることがあります。
放っておいても大丈夫?いつまで様子を見て良い?
位置的頭蓋変形の場合は、首がすわり(3~4ヶ月)、寝返りができるようになる(5-6ヶ月)とともに改善傾向となることが多いです。しかし、完全に左右対称な、丸みを帯びた形になるかは子どもが成長してみないとわかりません。
ヘルメット治療の適応は生後8ヶ月までなので、それまでに治療開始するか決定しなければなりません。また、ヘルメット治療は生後6ヶ月までに治療開始した方が治療効果が高く得られやすいため、可能であれば生後6ヶ月までに治療開始するか決定するのが望ましいでしょう。
頭の形が原因で発達に影響はある?
位置的頭蓋変形の場合、発達や知能に影響が出ることはありません。
頭蓋縫合早期癒合症の場合は、発達や脳の成長に関わる可能性もあるため、専門的な医療期間で診療を受ける必要があります。
ヘルメット治療とは?
位置的頭蓋変形に対する治療として、ヘルメット治療という選択肢があります。

ヘルメット治療では頭蓋骨の平坦化した部分に空間を作るようにヘルメットを作成します。
この空間を埋めるように頭蓋骨を成長させることで、床からの影響をうけて平坦化した頭蓋骨の形を矯正していきます。
ヘルメット治療について詳しく知りたい方はこちらのページもご覧ください。
ヘルメット以外にできることはない?
ヘルメット以外にも頭のかたちを改善するために取り組める工夫があります。
- 寝かせ方の工夫
- タミータイム(腹ばい運動)
寝かせ方の工夫

上の図のような、右の向き癖により生じた斜頭症(右の後頭部が平坦となっている)例では、本人の右側に壁、左側に生活空間を持ってくるようにすることで改善が期待できます。
タミータイム(腹ばい運動)
赤ちゃんをうつ伏せで寝かせる時間を作ります。これにより、頭部と床が接さない時間を作り出すことが可能で、頭のかたちのゆがみが治りやすくなるとされています。
最初は数分から始めて、徐々に時間を伸ばしていくと良いでしょう。
必ず保護者の監督下で行うようにしてください。うつ伏せ寝で放置することは赤ちゃんの突然死につながります。
以下の記事で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

東京で赤ちゃんの頭の形を相談できる場所は?
東京には多くの小児科や頭の形外来がありますが、実際に相談して良いのか、どの診療科に行けば良いのか悩む方も多いでしょう。
杉並区・荻窪にある「おぎくぼ小児科」では、赤ちゃんの頭の形に関する相談を受け付けています。
※365日診療を行っておりますが、頭のかたち外来は365日受け付けておりません。初めて受診される方は「頭のかたち外来【初診】」の予約枠でご予約ください。ウェブからご予約いただけます。
👉 ご予約はこちら
「頭のかたち外来受診 = ヘルメット治療開始」 というわけではありません。お気軽にご予約ください。
まとめ|赤ちゃんの頭の形で不安になったら、まずはご相談を
赤ちゃんの頭の形は、成長の過程でよくある変化です。しかし、成長に伴って自然に治る場合もあれば、医療的な対応が必要になることもあります。
東京で赤ちゃんの頭の形について相談したい方は、杉並区の「おぎくぼ小児科」へお気軽にご相談ください。

