胃腸炎で嘔吐、下痢してしまう時、脱水症が心配になると思います。焦って水を飲ませても、すぐ嘔吐してしまう。このような時の水分の取らせ方には実はコツがあります。本記事では嘔吐・下痢症状がある時の水分の取り方、どのような症状が出たら医療機関を受診しなければならないか、ご紹介します。
脱水かなと思ったら
子どもの体は大人に比べて必要とする水の割合が高く、体内の水分を調節する機能も未熟です。そのため、脱水状態が生じやすいことが子どもの特徴です。
水分が失われて行く状態(嘔吐、下痢、発熱、発汗)では子どもの状態をよく観察し、失われた水分や塩分(体のミネラル)をこまめに補給することが大切です。脱水かなと思ったら、下記の点に注意して観察してください。
- 高熱がある
- 1日6回以上の多量の下痢
- 嘔吐が続く
- 皮膚、唇、口腔内、舌の乾燥
- 泣いても涙が出ない
- 目が落ちくぼんでいる
- 皮膚にハリがない
- 機嫌が悪い
- ぼんやりして眠りがち
- おしっこの量、回数が少ない、おしっこの色が濃い
このような症状がある場合には脱水症状が強い場合があります。早めに医療機関を受診してください。高度の脱水症状にならないために適切な水分摂取を行なってください。
適切な飲み物は?
体液の成分であるミネラル(ナトリウム、カリウムなど)が入った水分を摂取するようにしましょう。お茶、水などは吸収が悪く、嘔吐や下痢で失われたミネラルを補給することができません。また、食事が取れない時の水分摂取では糖分が不足しがちです。ミネラルだけでなく、糖分を含んだ飲み物が適切です。ミネラル、糖分のどちらも入っている飲み物としてスポーツドリンク、イオン飲料、経口補水液などがあります。
経口補水液は脱水症状の時に最適な飲み物です。大塚製薬から販売されているOS-1(オーエスワン)などが代表的です。購入することができない場合は自宅で作ることもできます。
材料
- 水 1L
- 塩 小さじ1/2杯(約3g)
- 砂糖 大さじ4と1/2杯(約40g)
- レモン果汁(お好み)
作り方
一度沸騰させた水に上記の材料を混ぜます。砂糖はできればブドウ糖を使った方が吸収はよくなります。レモン果汁はお好みで、飲みやすくするために少量加えます。
経口補水液は最適な飲み物ですが、味の好みが分かれます。その場合はスポーツドリンクを飲ませるか、スポーツドリンクもダメな場合は甘いジュースを飲ませるようにしましょう。ジュースではミネラルを補充することは難しいですが、糖分は補充できます。お茶や水のみを飲ませるよりは良いでしょう。
適切な量と飲ませ方は?
学童・成人(7歳〜) | 1日で500~1000mL |
幼児(1歳〜6歳) | 1日で300~600mL |
乳児(0歳) | 1日で体重1kgあたり30~50mL |
嘔吐、下痢の時は腸の動きが悪く、吸収が悪い状態です。嘔吐した直後はすぐに水分や固形のものは与えず、口をすすぐ程度が良いでしょう。嘔吐から1時間ぐらいしてからゆっくりと水分摂取を始めます。いきなりガブガブ大量に水分を取ると嘔吐しやすいため、最初はティースプーン1杯、ペットボトルのキャップ3/4杯ぐらいの量(約5mL)から始め、これを5~10分おきに飲ませてください。たくさん飲んでも嘔吐してしまうと意味がありません。根気強く少量ずつ与えてください。1時間ぐらい続け、嘔吐を繰り返さないことを確認できたら少しずつ1回量を増やしましょう。
食事については水分が十分に摂取できるまではお休みして構いません。経口補水液など、糖分を含む飲み物が摂取できればそのカロリーで十分です。水分が取れて、おしっこが十分に出るようになったら少しずつ食事を開始しましょう。
参考文献
目安量を教えてください。|よくあるご質問|経口補水液OS-1
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