家族内で胃腸炎を広げないために

子どもの看病で問題となるのが、保護者の方や兄弟への感染です。家族の誰かが胃腸炎にかかると、続けて家族全員が胃腸炎にかかってしまうことがよくあります。子どもが元気になった頃に具合が悪くなって大変な思いをされた保護者の方もいるのではないでしょうか。

子どもが胃腸炎にかかった時、嘔吐物、下痢の片付けや汚れた衣類の洗濯はとても大変です。でも、実はそこに感染を予防できるポイントがあるのをご存知でしょうか。予防できるポイントは3つあります。

ポイント①　手洗いと換気

手洗いと換気は一番大切な感染対策の基本です。胃腸炎以外の感染症でも有効です。

手洗い

石けんやハンドソープ自体にウイルスを死滅させることはできませんが、手についた脂肪分などの汚れを洗い流すことでウイルスも一緒に手からはがれやすく効果があります。こすり洗いは30秒が目安です。おむつ交換後や嘔吐物を片付けた時は必ず手洗いを行いましょう。

換気

空気　の出入り口が対角線となるように2ヶ所以上の窓を開けると効率よく換気ができます。また、窓を全開にするよりも少しだけ開けたほうが風の流れが強くなるので効率的です。嘔吐物・下痢を処理した後は、室内にウイルスが停滞しないように換気を行いましょう。

ポイント②　嘔吐物・下痢の片付け方

嘔吐物、下痢には大量のウイルスが含まれています。直接触れない、吸い込まないために使い捨て手袋、マスクを着用して片付けてください。使い捨て手袋がない時はゴム手袋を使用したり、ビニール袋を輪ゴムで止めると手袋の代わりになります。ゴム手袋は使用後、消毒してください。片付けた後の汚物類はビニール袋に入れて、口を閉じて処分します。

床などを消毒する場合は塩素系の消毒剤(例：ミルトンなど)や塩素系漂白剤(例：ハイター、ブリーチなど)を使用します。消毒用アルコールでは効果的な消毒はできません。

市販のスプレータイプの消毒剤(次亜塩素酸ナトリウム)を常備しておくと便利です。

ポイント③　汚れた衣類の洗濯方法

嘔吐物や下痢を取り除き、塩素系漂白剤に30~60分間浸します。塩素系漂白剤は漂白効果があるため、色落ちに注意が必要です。色落ちが心配なものには85度以上の熱湯に1分以上浸すと良いでしょう。衣類の素材によっては傷んだり、縮んでしまう可能性があります。お気をつけください。

洗濯するのが難しいカーペット、ソファ、布団などはスチームアイロンや布団乾燥機を使用すると効果的です。

洗濯する手間を考えると嘔吐、下痢を繰り返しているような時は捨てても構わない衣類の使用がおすすめです。

※衣類、カーペット、ソファ、布団などが上記方法でダメージを受けても当院では責任を負いかねます。ご了承ください。

まとめ

突然の子どもの嘔吐、下痢にここまで完璧に対応するのは難しいかもしれません。具合の悪い子どもを看病しながらすべてを行うのはとても大変です。すべてを行っても胃腸炎の感染を100%予防できるわけではありませんが、家族ないでの感染のp機会を減らすことにつながります。一手間をかけたことで結果とsいて負担が少なくなるかもしれません。

ぜひ、この3つのポイントを押さえて胃腸炎の感染を防ぎましょう。