おぎくぼ小児科では、妊婦の方を対象にしたRSウイルス感染症予防ワクチン「アブリスボ」の取り扱いを開始しました。大切な赤ちゃんを守るための新しい予防手段について、ぜひご検討ください。
RSウイルス感染症とは
RSウイルス感染症は、乳幼児において重篤な呼吸器感染症を引き起こす原因となるウイルス感染症です。1歳までに50%以上が、2歳までにほぼ100%の人が感染します。RSウイルス感染による乳児の入院は、基礎疾患を持たない場合も多く、月齢別の入院発生数は生後1~2か月時点でピークとなるため、生後早期から予防策が必要とされています。
感染は主に冬季に流行すると言われていましたが、近年では季節性が失われつつあり、夏季にRSウイルスが流行する(2021年、2023年など)こともあります。出産予定日の季節に関わらず、RSウイルスから赤ちゃんの健康を守るためには、予防が非常に重要です。
RSウイルスについて詳しく知りたい方は以下の記事も合わせてご覧ください。
「アブリスボ」とは
「アブリスボ」は、妊娠24週0日から36週6日までの妊婦の方を対象にしたワクチンです。妊婦の方が接種することで、胎盤を通じて赤ちゃんに免疫を移行させ、生後6か月までの赤ちゃんがRSウイルス感染症による重症化を予防する効果が期待されます。
日本小児科学会、日本産婦人科学会でもすでに紹介されています。
接種期間は妊娠24週0日から36週6日ですが、妊娠28週〜36週に接種をした方が効果が高いとされています。
用法・用量
妊娠24週〜36週(推奨は28週〜36週)の妊婦さんに1回0.5mLを筋肉内に接種します。
接種できない人
- 明らかな発熱を呈している者(熱が出ている方)
- 重篤な急性疾患にかかっていることが明らかな者(体調がすぐれない方)
- 本剤の成分によってアナフィラキシーを呈したことがあることが明らかな者(アブリスボでアレルギーがある方)
- 上記に掲げる者のほか、予防接種を行うことが不適当な状態にある者
小児科の付き添い入院について
RSウイルスに限りませんが、お子さまが大きな病院で入院を必要とする場合、保護者の付き添いが求められることがあります。これは、乳幼児や小さなお子さまの場合、子どもに安心感を与えるだけでなく、日常のケアや病院での生活サポートを保護者が行うためです。
付き添い入院では、以下の点が問題となることがあります。
- 保護者の体力的な負担
- 兄弟は一緒に入院することができないため、兄弟の面倒を見る人の手配
- 共働き世帯では、職場への影響
このように、付き添い入院は本人だけでなく家族の負担となることが想像されます。
しかし、付き添い不要な病床は限られており、例えば、順天堂練馬病院では30床のうち8床のみです。付き添い不要な病床を希望しても、付き添い不要な病床が埋まっている場合は保護者が付き添いで入院しなければなりません。
アブリスボはRSウイルスによる重症化のリスクを下げるだけでなく、家族全員の負担を下げることも期待できます。
接種費用とご予約について
- 費用:1回 32,000円(税別)(税込35,200円)
- 予約:完全予約制でキャンセルができません。お取り寄せが必要なため、余裕を持ってご予約ください。
ご希望の方は、以下の「WEB予約」から「予防接種」を選択してご予約をお願いいたします。
WEB予約だけではアブリスボをご希望しているか、クリニックのスタッフにはわかりません。必ずWEB問診を合わせて行なってください。
予防接種におけるWEB問診について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
WEB予約とWEB問診の違いについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
妊娠したらアブリスボについて家族で話し合いましょう
妊娠中の大切な時期に、赤ちゃんの健康を守るための準備としてぜひご利用ください。ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。