小児アレルギー | おぎくぼ小児科

私たちの体には細菌やウイルスなどの異物から体を守るための「免疫」という仕組みがあります。この免疫という仕組みが異常を起こし、くしゃみ、かゆみ、呼吸の苦しさなどを引き起こしてしまう状態を「アレルギー」と呼びます。

当院で扱うアレルギーの病気として、気管支喘息、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎(花粉症)があります。

気管支喘息

人が呼吸を行う時に空気の通り道となる気管支というところが狭くなってしまい、呼吸が苦しくなることを繰り返す病気です。気管支喘息では、この「呼吸が苦しくなること」を喘息発作と呼びます。

気管支喘息の治療には大きく分けて2つあります。

喘息発作の苦しさを和らげる治療
喘息発作を起こさないように予防する治療

喘息発作の苦しさを和らげる治療

喘息発作が起こると、ヒューヒュー、ゼイゼイとして苦しそうな呼吸になります。この苦しさを取り除くのが発作の時に行う治療です。薬剤を蒸気にして吸い込む吸入治療、飲み薬、テープの薬などがあります。

喘息発作を起こさないように予防する治療

喘息発作を繰り返していると、気管支が硬くなり、治療困難となります。(リモデリングと言います。)

リモデリングを防ぐことが喘息治療で最も重要です。リモデリング予防には喘息発作を起こさないようにことがとても重要です。

食物アレルギー

食物アレルギーは食べ物によって異常な免疫反応が起こり、皮膚のかゆみなどが出現します。日本では鶏の卵、牛乳、小麦によるものが多いです。

血液検査でIgEという数値を測定することによって、食物アレルギーについて検査は可能です。しかし、血液検査だけで食物アレルギーと診断することはできません。特定の食物によって皮膚のかゆみなどの症状が繰り返されることが診断において重要です。

口腔アレルギー症候群

バナナやりんごなども植物の一種です。これらの花粉(ハンノキ、シラカンバなど)に対してアレルギーを持っていると、食べた時に口の中にかゆみや違和感を感じることがあります。それを口腔アレルギー症候群と呼びます。

アトピー性皮膚炎

数ヶ月以上、湿疹が出たり消えたりを繰り返し、かゆみに悩まされる病気です。

アトピー性皮膚炎では下記の3点が発症に関わっているとされています。

バリア機能と呼ばれる、乾燥や汚れなどから体を守る機能が低下していること
外からの刺激に対して免疫が過剰反応すること
かゆみを感じやすくなっていること

これらによって　かゆい→皮膚が荒れてバリア機能がさらに低下→もっとかゆくなる　という悪循環に陥ってしまっています。

適切な治療を行うことによってツルツル、ピカピカのお肌を目指すことが可能です。

アレルギー性鼻炎

アレルギー性鼻炎はダニやホコリが原因で1年中、症状が続く通年生アレルギー性鼻炎と、スギやヒノキなど、花粉が飛ぶ時期のみに症状が出る季節性アレルギー性鼻炎に分けられます。

通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎ともに、外部からの異物に対して過剰な免疫反応が起こり、鼻水や目のかゆみなどが出現します。

もともと、飲み薬や点鼻薬(鼻にシュッとする薬)を使用するのが一般的な治療でした。これらは薬を使用していれば症状を抑えることができましたが、薬の使用をやめれば症状がまた出現します。

しかし、近年、スギ花粉とダニに対しては「舌下免疫療法」という新しい治療が発見されました。こちらは3~5年治療を行えば、治療をやめても症状を抑えることができるとされる治療です。(100%の確率で永続的にアレルギー症状が抑えられるわけではありません。)　当院では舌下免疫療法を行なっております。気になる方はお問い合わせください。

舌下免疫療法

当院の受診の流れ

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