どんな病気?
一般的に「こどもが溶連菌にかかった」と言う場合、「A群溶血性レンサ球菌による咽頭炎」のことを指します。A群溶血性レンサ球菌は咽頭炎だけでなく、膿痂疹、蜂窩織炎、中耳炎、肺炎、関節炎など、さまざまな感染症を引き起こしますが、ここでは小児科で最も関わりの深い、「A群溶血性レンサ球菌による咽頭炎」について解説します。
何歳でもかかることのある病気ですが、小学生〜中学生、高校生に多い疾患です。3歳以下や成人では症状があまりはっきりしないことも多いです。感染している人への接触により感染が広がるため、学校や保育園、幼稚園、家庭内での感染が問題となることがあります。
症状
潜伏期間は2~5日で、潜伏期間にも人にうつす力があるかは不明です。発熱、倦怠感、のどの痛みによって発症します。中には腹痛、嘔吐、皮疹が出現することもあります。
診断方法
のどを綿棒でぬぐって抗原検査を行います。
治療
ペニシリン系の抗菌薬を使用します。しかし、ペニシリン系の抗菌薬にアレルギーがある場合はマクロライド系抗菌薬を使用します。第1世代セフェム系抗菌薬を使用することもあります。
感染後の尿検査は必須?
溶連菌感染後に自分自身の免疫によって腎臓にダメージがでることがあります。溶連菌感染後急性糸球体腎炎(ようれんきんかんせんごきゅうせいしきゅうたいじんえん)と呼びます。
溶連菌感染後急性糸球体腎炎を発症するとおしっこの量が減ったり、おしっこの色が茶色に変化(コーラや紅茶のような色)したり、むくみが出たりします。
溶連菌に感染した後、全員に尿検査を行う医学的根拠はなく、不要です。
治療が必要な溶連菌感染後急性糸球体腎炎では症状がしっかりでます。おしっこの量や色、むくみが体に出ていないかを確認することが重要であり、症状がない人に検査を行う意味はありません。もし症状が出現しているようであれば小児科を受診するようにしましょう。
登園・登校基準
適正な抗菌剤治療開始後24時間経て全身状態良ければ登校可能です。
例えば、1月1日の午前10時に診断され、処方された薬を1月1日のお昼12時に内服開始したら、1月2日のお昼12時以降に全身状態が良け(解熱して元気があり、普段通り食事を取れ)れば、登園・投稿可能となります。
登園許可証、登校許可証を園、学校から求められた場合は当院で発行することが可能です。(本人の受診が必要です。)
参考文献
- A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは|国立感染症研究所
- 松本真輔,他:日小児会誌.2017:121(7):1161-5.
- 鳥海尚久:小児診療.2013:76(5):863-6.
- 菊田英明:日小児科医会報.2008;35:106-10.
- 学校感染症 表4|学校保健ポータルサイト
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