2024年4月から五種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ、ヒブ)が接種開始になりました。
これによりワクチンを接種した子どもはしっかりと免疫がつき、病気から守られます。
しかし、百日咳とポリオについては一度ついた免疫が小学生で落ちてきていることが知られています。
小学校入学前に三種混合ワクチンと不活化ポリオを接種することで、落ちてきた免疫を再度取得することができます。これは日本小児科学会でも推奨されています。
百日咳
百日咳はその名の通り、咳が100日続く病気として知られていました。ひどい咳が出現し、長く続きます。子ども、大人関係なく感染します。赤ちゃんに感染すると重症化し、死亡することもある病気です。
2000年代に入り、百日咳ワクチンが普及した国(日本含む)で思春期・成人の百日咳の感染者増加が報告されました。これはワクチンによって得られた免疫が時間経過とともに弱まることが影響しています。そのため、日本では就学前に三種混合ワクチン(ジフテリア、百日咳、破傷風)を接種することが推奨されています。
小学生が百日咳にかかるともちろん辛いですが、百日咳で重症化のリスクが高いのは赤ちゃんです。百日咳にかかった小学生が保育園や兄弟の赤ちゃんにうつしてしまうことを避けるためにも、小学校入学前に三種混合ワクチンを接種することを推奨しています。タイミングとしては麻疹・風疹(MR)ワクチンの追加接種と同時に接種することが多いです。
ポリオ(急性灰白髄炎)
ポリオは脳脊髄炎で筋肉が麻痺する感染症です。脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、重篤な後遺症を残すことがあります。
ポリオワクチンは1964年から生ワクチンが定期接種となり使用されてきましたが、2012年9月から不活化ワクチンが定期接種となりました。生ワクチンから不活化ワクチンに変更となったことで、長期的にポリオに対する免疫が維持できないのではないかと言われています。
不活化ポリオワクチンを導入している多くの国では幼児期から学童期に5回目の不活化ポリオワクチンの接種をおこなっており、日本でも小児科学会が5歳以上7歳未満のタイミングでの接種を推奨しています。
迷ったら接種を
ワクチンは接種していたら、情報を得ていたら、と後悔するものです。当院では日本小児科学会同様、これらのワクチン接種を推奨しています。任意接種のため自費となりますが、ぜひご検討ください。
参考文献
予防接種の流れ
はじめての方でもご予約できます。お子様の場合は予防接種と同時に診察や乳幼児健診を受けることができます。
予防接種のタイミングや同時に打てる種類がわからない場合はご相談ください。
三種混合、不活化ポリオ、子宮頸がん、A型肝炎、髄膜炎菌、狂犬病についてはワクチンを取り寄せる必要があります。事前にご相談ください。上記ワクチンは取り寄せのため、キャンセル不可となります。ご注意ください。
37.5度以上の場合は接種できません。37.5度未満の場合は風邪症状(咳、鼻など)があっても接種できることが多いですが、最終判断は当日の医師によります。
予防接種のみ
- 健康保険証
- 医療証
- 母子手帳
- 予防接種の予診表(定期接種のみ)
※任意接種の場合は予診表は不要です。
予防接種と小児科診察
- 健康保険証
- 医療証
- 母子手帳
- 予防接種の予診表(定期接種のみ)
※任意接種の場合は予診表は不要です。 - お薬手帳
小児科診察と予防接種と乳幼児健診
- 健康保険証
- 医療証
- 母子手帳
- 健診の受診表
- 予防接種の予診表(定期接種のみ)
※任意接種の場合は予診表は不要です。 - お薬手帳
順番まで待合室でお待ちいただきます。
当院では感染対策の一環として下記のように待合室を分けております。
- 風邪症状(発熱、咳、鼻水、嘔吐、下痢など)を有する方 一般待合室
- 上記症状のない方 特別待合室
風邪症状のない方は特別待合室、風邪症状のある方は一般待合室で順番をお待ちください。
副反応の可能性を考慮し、予防接種から15分以内はすぐに院内に戻って来られる場所にいていただくようお願いいたします。